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2013-03-24

辰吉丈一郎の生き方に思う

辰吉



この写真は、私が今も大切に保管しているボクシングマガジン ・ 1998年1月号 です。

1997年11月22日 ~ WBC世界バンタム級タイトルマッチ 12回戦

世界戦で連敗中だった辰吉選手が、無敗のチャンピオンであるシリモンコン選手を倒し、
同時に自身も含めた 「日本人の世界挑戦16連続失敗」を止めた試合でもありました。

余談になりますがこの試合の3日後 11月25日は、当時まだ4回戦だった私が
プロ4戦目の試合をした日でした。(結果は私の3RKO勝ちでした)
私は活字だけですが、同じ月の試合結果に記録されたのは光栄でした(笑)。

デビュー当時からボクシングファンのみならず、
辰吉選手ビッグマウスぶりを嫌う人はたくさんいました。
日本は欧米と逆で、自己主張は控え余計なことは言わないのが美徳とされています。

自己主張が強い = 生意気な人間 という方程式で観られるからです。

もちろん辰吉選手はプロデビュー前から天才ともてはやされていましたが、
彼を凌ぐ天才ボクサーは、世界規模で観れば他にもたくさんいます。

それでも私は、辰吉選手の不器用でストイックな生き方が大好きですし
この日の試合と、過去の挫折を含めた一連の流れを振り返った時に
「彼は一流とかは関係なく、間違いなくスーパースターの星の元に生まれている!」
そう確信しましたし、恥ずかしながら私は3日後の自分の試合の事などすっかり忘れ、
練習後に「録画したビデオ」を観て感動し、一人で泣いたことを今でもはっきり覚えています。

辰吉選手の生き方のベースとなっているのは、やはり父親の存在が最も大きいと言えます。

辰吉選手の生後間もなく両親が離婚し、
ボクシングファンであった、父・粂二(くめじ)さんの男手一つで育てられました。

私は辰吉選手とは知り合いでも何でもありませんが、当時のインタビューや特番
他には自叙伝の本などを持っていましたから、生い立ちはある程度知っています。

今、「体罰の問題」が大きく取り上げられていますが、私の知る限り
辰吉選手はもちろん、野球のイチロー選手プロ・ゴルファーのタイガーウッズなど
世界のトップアスリートで、頭ごなしに怒鳴り散らされて世界一になった選手はいません

父親の粂二さんは、辰吉選手何かを強要したりすることはなかったそうです

「勉強がしたくないならしなくていい。
その代わり、何かあった時に困るのはお前だからな。」

と、筋道をキチンと教えた上で選択肢は子供の自由にさせていました。

辰吉選手自身も、猛勉強してテストで100点を取ったことはあるそうです。
しかし勉強することが全く楽しいと思えなかったという実験結果から、
「俺は勉強はできなくていい」と結論を出したそうです。

辰吉選手にとって、ボクシングとはチャンピオンになるだけでなく
自分を造り上げてくれる人生そのものであると言えます。

ガードが低すぎることもよく取り上げられていましたが、
辰吉選手が、「あのスタイルが戦いやすい」と言っている以上
あれが彼のベストだったと言うほかありません。
結果論となりますが、教科書通りの高いガードに矯正していたら
彼の速いジャブのスピードが落ち、世界チャンピオンになれなかったかも知れません

他人が上手く行った方法で、自分も上手くできるとは限りません。
育った環境も、性格も体格も全部違う訳ですから当然のことです。

父親の粂二さんは、こうも言ってました。

「良くない所を直すんじゃなくて、良い所をうんと伸ばしてやるようにする
そうすると、良くなかった所が後から着いてくるようになる。」
と。

私が4年前から学んできた「脳機能学」でも、長所を褒めて伸ばしてあげる事と、
本人が心の底からやってみたいと思っていることをさせてあげなければ、
本来の高いポテンシャル(潜在能力)は発揮されないと教えています。

ですから、粂二さんの「長所を伸ばして育てる指導法」
エディ・タウンゼントさんの「褒めて伸ばす指導法」学識的に正しいんです。

ウィークポイントを探しては批判するというのは一見正しく感じますが、
選手本人のエフィカシー(自己評価)を下げる誤った指導方法なんです。

日本で何らかの指導に携わっている人間は、恐怖による支配を止め、
ジャンルを超えて「世界レベルの人間を育てている人達」のコーチングスキル
真剣に学び、、本当に強い日本を取り戻すために役立てて欲しいと思っています。

今も現役にこだわり続ける、私より2歳年上の辰吉選手。

私達は彼の夢の果てを見守ることしかできませんが、
彼がプロボクサーや他のアスリートに与えた影響は大きいです。

話しは尽きませんが、本日はこの辺で終わりにしたいと思います。

 ~END~

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コメント

自分が辰吉のファンになったのは薬師寺戦。その後、サラゴサとの世界戦で2連敗。
なので辰吉が世界チャンピオンになるのを初めて観た試合でした。
辰吉の前にやった山口がボニージャになら勝つだろうと思っていたがまさかのKO負け。
辰吉も試合前の下馬評では圧倒的不利!だけどKO奪取!!
超興奮したのを覚えています。
もう、ここには書ききれないくらい語りたいですよ!
続きは6日(土)にしましょう!
余談ですが、実況が早い回で一度シリモンコン・ナコントン・パークビューってのを
シリモンコン・ナコントン・ビューって言い間違えたのを覚えています(笑)

Re: タイトルなし

懐かしいね!

俺は、グレグ・リチャードソンから
ベルトを奪った日から、ずっと辰吉ファンだよ。

ブログでは語り切れないから、
また別の機会に話しましょう

〜END〜

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