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2015-07-20

残心

日本の「武道」には残心(ざんしん)という概念があります。

これは「仕掛けた技」が決まった後でも決して油断することなく、

「その流派の構え」を維持させるなどして相手の反撃に備えよという教えです。



これは勿論「精神論的な要素」も含まれている訳ですが、

武家社会が長い歴史を作ってきた「礼儀を重んじる日本」ならではの、

「生きていく上での心構え」とも呼べる大変素晴らしい考え方だと思います。



武道として確立されるまでの長い歴史を考えた場合「試合(しあい)」とは、

本来「真剣で戦う死合(しあい)」であり相手の息の根を完全に止めるまでは、

勝負は決していないことから最後まで気を抜くなというのが「残心の定義」でしょう。



剣道の試合では「一本」が決まり審判の白旗が正式に上がったとしても、

その直後にガッツポーズなどをした場合は「一本の取り消し」もあるそうです。

「心・技・体」が揃わなければ一本が認められないのはよく知られておりますが、

「一本」が決まった後でも残心を放棄するような無礼は武道では許されない訳です。



プロボクサーだった頃は私に限らず「KO勝ちを決めた瞬間」などに思わず、

ガッツポーズをする選手が殆どでしたし武道とは異なり反則でもありませんから、

いかに日本の文化や風習が「礼儀を最も重んじる」ものであるかがお解かりでしょう。



私が万引きの犯人を捕まえる「保安員」の仕事をしていた頃、

私を採用した「元・警視庁」の幹部をはじめ上層部の人間の殆どは、

柔道か空手の有段者でしたが西洋の格闘技出身者を嫌う傾向があると聞き、

現場のリーダーには『あまり上の人間には首突っ込むなよ』と言われたものです。



これは昭和史に残る漫画を見ても解るように柔道家や空手家が主人公の場合、

敵役は決まって西洋人のボクサーだったりする訳で敗戦から立ち直った日本人の、

「外国人に対する反骨精神」がそのような態度を生み出すのだろうと感じました。



『日本人はストイックだな!』と改めて感心させられたのと同時に、

やはり日本の「武道」や「文芸道」から学ぶべき要素はたくさんあると言え、

上記した「残心」の概念も受け継いで行くべき素晴らしい考え方だと思います。



本日もお疲れさまでした。



 END

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コメント

最近、柔道は武道からスポーツになっているから試合に勝ち、畳の上でガッツポーズを決める選手が多くてダメだと親父がよく言っております。
しかし剣道はどんな大会で勝とうとも早稲田なんかは学校に帰り部室でガッツポーズをするそうです。
大リーグなんかもホームランを打ってもガッツポーズはしないそうです。

Re:

闘う柔整師くん、やはり「サムライ・スピリッツ」は大切ですね。

「相撲」にも言えることですが歴史のある「日本の武道」は、
「古来より受け継がれる作法」を試合終了まで守るべきだと思います。

白鵬

逸ノ城を押し出した後で、顔面にグリグリ、、、


心技体の揃った横綱とは、とても言えない。


ぼくも武道家の端くれとして心して生きたいものです。

Re: 白鵬

ポッチンさん、あれは横綱の品格に欠ける行為でしたね。

相手の歓声の多さにヤキモチを焼くのは理解できますが、
どれだけ偉大な記録を作ろうと白鵬も人間的にはまだまだ未熟ですね。

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